和紙名刺の失敗事例①和紙名刺の印刷の色がおかしい?希望の色に仕上げるための注意点を解説
柔らかな手触りや味わいのある風合いが魅力の和紙を使った名刺は、通常の名刺とは異なる高級感や上品さが楽しめます。その一方で、和紙は表面の凹凸が多く色や厚みも均一ではないため、西洋紙への印刷に比べると印刷が難しい傾向にあります。
今回の記事では、和紙名刺の失敗事例その1として、和紙名刺の色味の不具合について解説していきます。

この記事は、次のような方におすすめです。
- 和紙名刺を作る時の注意点を知りたい方
- 和紙名刺の弱点を予め知っておきたい方
前回の記事では、和紙のサンプルのお取り寄せ方法をご紹介しました。今回の記事では、和紙名刺の失敗例第1弾として、印刷の色味がおかしくなってしまう原因や和紙名刺を美しく仕上げるポイントについて解説します。
目次
失敗することも多い和紙印刷



「和紙で名刺を作ってみたけれど、希望通りの仕上がりではなかった」
というご相談を受けることがたまにございます。せっかく高級な和紙を使って名刺を作ったのに、仕上がりに満足できないのはとても残念なことです。
現代の印刷技術は、表面の凹凸が少なく色が均一な西洋紙を基準に確立された技術です。長い繊維が絡み合あう和紙は、表面の凹凸が多く色や厚みも均一ではないため、西洋紙に比べると印刷が難しいことは確かです。そこで、今回の記事から、和紙名刺の失敗事例と対処法について解説していきたいと思います。
和紙特有の風合いを損なわずに美しく印刷するためには、和紙に向いた名刺デザインを選んだり、和紙に向いた印刷技術を選んだりすることが大切です。和紙名刺の作成を検討している方は、満足できる和紙名刺に仕上げるためにも、ぜひご一読ください。
和紙名刺の失敗例① 印刷の色味がおかしい?




以前、和紙名刺を作った時はカンパニーロゴの色味がうまく出せず、残念な仕上がりになってしまいました。

和紙名刺の失敗例として、ご希望の色にならなかったという声は、とても多く寄せられます。和紙名刺で色がうまく印刷されなかった原因はいくつか考えられます。
和紙自体に色味があるため
大量生産の和紙は塩素系の薬品を使った漂白処理をされていますが、高級手漉き和紙などは無漂白のものが多く、楮(こうぞ)などの原料を、灰汁で煮てから流水や日光で晒す伝統的な製法で作られています。そのため、和紙は鮮やかな白さではなく、ほんのり生成り色をした優しい色合いをしています。西洋紙を印刷した時と比べると、色の明度が下がって落ち着いた色合いに仕上がります。色によっては、くすんだ色に見えることもあります。
インクを吸収しやすくドライダウン現象が起きやすい
和紙は表面にコーティングがされておらず、長い繊維が絡み合い微細な穴がたくさん開いた構造をしていることから、西洋紙と比べるとインクの吸収性が高いです。そのため、インクが紙の繊維に深く吸収されて沈み、表面のインクは紙に吸収されて色が薄くなる「ドライダウン」現象が起きやすくなります。インクが乾いた後は、表面のツヤ感が落ちて色がくすんで見えてしまいます。
色ムラが出やすい
和紙の表面は凹凸があり厚みも均一ではないことから、ベタ塗りのあるデザインだと色が均一にならず、濃淡が出てしまいがちです。カンパニーロゴでベタ塗が多いデザインでは、色が均一にならず滲んだような色合いになってしまい、もとのデザインとは違った印象になってしまいます。
色域の違いからくすみが生まれる
和紙印刷に限らず、RGBとCYMKの色の再現性の違いから、くすんだ色合いの仕上がりになることがあります。
色の表現法にはRGB、CMYK、HSB/HSV、CIELABなどがありますが、名刺印刷ではディスプレイやスマホ向けのRGB(光の三原色・加法混色)で色を決め、印刷向けのCMYK(色の三原色・減法混色)に色を変換して印刷をします。一般的にRGBの方が広色域で鮮やかな色を表現できますが、印刷の段階でCMYKに変換するとRGBの色域は再現しきれず、くすんでしまうことがあります。
RGBからCMYKに自動変換すると、黒が入りくすんだ色になりやすく、印刷後の色味が大きく変わってしまうことがあるのです。
和紙名刺を美しく仕上げるポイント




和紙名刺を印刷した時に色味がおかしくなってしまう理由がよく分かりました。満足した仕上がりにするためには、どんなことに気を付ければよいでしょうか?

和紙名刺の色味で失敗しない解決方法をご紹介します。
色ブレしやすい色を選ばない
和紙名刺の印刷で色ブレしやすい色は淡い色です。水色や薄紫色など薄めの色は、わずかな色の変化も見た目に反映されやすくなります。
また、複数の色を使った色の方が単色の色よりも色ブレしやすい傾向にあります。例えば、CMYKのイエローのみを使った薄めの黄色に比べると、イエローとマゼンタを合わせた薄めの黄緑色の方が、色が安定せず変化しやすい傾向にあります。特に青色系や茶色系は色ブレしやすいので要注意です。また、黒を使わないグレーも色ブレしやすいカラーです。

デザインの段階で、色ブレしにくい色を選ぶようにしましょう。
和紙に適した印刷技術を選ぶ
名刺印刷に使われる印刷技術はいろいろありますが、和紙への印刷に適したものとそうでないものがあります。和紙特有の質感や風合いは和紙名刺の大きな魅力ではありますが、印刷機にうまく紙が通せなかったり、紙が伸びてしまったり、紙ムケを起こしてしまったりなどの問題が起こることがあります。
手差しのオフセット印刷や活版印刷など、和紙に向いた印刷技術を選ぶことで、満足のいく仕上がりを期待できます。

和紙印刷については、こちらの記事でも詳しく解説しています。
和紙印刷の実績が豊富な印刷会社を選ぶ
「他の印刷会社では、和紙での名刺作成を断られた」
「和紙で印刷してもらったけれど、仕上がりが悪かった」
と、当社にご相談にくるお客様も少なくありません。
和紙への印刷は給紙の難しさ、紙の伸縮性、インクの調整など、通常の名刺印刷に比べると技術が必要で手間もかかるため、全ての印刷業者が対応できるわけではありません。和紙への印刷を最初から断ってくれる印刷会社はまだ良心的で、実績がないのに引き受け、高価な和紙に雑な印刷をしてしまうような印刷会社はとても厄介です。
和紙で名刺を作成したいという場合は、和紙印刷の実績が豊富な専門業者を選ぶことが大切です。
サンプルで確認をする
和紙名刺の作成では、通常の名刺印刷よりもサンプルを確認することが非常に重要となります。和紙の手触り、質感、微妙な色合いは、実際に手に取ってみないと伝わりません。また、文字のにじみ具合やインクの色合いなども、実際に和紙に印刷してみないと分かりません。
希望の和紙とデザインで出力したサンプルを必ず確認し、細かな仕上がりをチェックした上で、本印刷に進むようにしましょう。
和紙風名刺用紙を使う
和紙の雰囲気を持ちながらも、印刷適性の高い和紙風用紙を使うのもおすすめです。表面に凹凸があって和紙のような手触りのもの、繊維を漉き込んで模様が浮き出た用紙、ナチュラルなホワイトや生成り色といった素朴な色合いの用紙など、和紙の特徴を取り入れた用紙は数多くあります。
和紙風の用紙を使うと、西洋紙の印刷の美しさと和紙の雰囲気の両方を実現できます。カンパニーロゴや顔写真などを入れたいという場合には、和紙ではなく和紙風用紙を使う方が、美しく仕上がりやすいでしょう。

博多広告社では、和紙風の名刺用紙を数多く取り揃えています。和紙風名刺にご興味のある方は、当社の用紙ラインアップをご覧ください。
和紙名刺を作るなら、和紙名刺の専門店へ
和紙名刺によく失敗例として、色味がおかしくなる現象について詳しく解説いたしました。独特の風合いや高級感が魅力の和紙名刺ですが、和紙への印刷は難易度が高く、思っていたような色が出せなかったり色ムラが出てしまったりというケースは少なくありません。
和紙名刺や和風名刺の専門店である博多広告社なら、手漉き和紙を使った趣のある名刺も美しい印刷で仕上げることができ、多くのお客様に満足いただいています。伝統的な手法で作られた最高級の手漉き和紙はもちろん、和紙の風合いに似た和風用紙も多く取り揃えています。
用紙やデザインに合わせた印刷方法や加工方法もご提案いたしますので、和紙名刺の作成を検討している方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
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