【和風名刺のつくりかた】第12弾のテーマは、箔押し加工についてです。
ワンランク上の和紙名刺を作りたい方におすすめなのが、金箔や銀箔などを使った箔押し加工です。
箔押し加工は光沢感や立体感が出せ、和紙との相性も抜群。箔押し加工された和紙名刺は、手に取った人に強い印象を与えます。
今回の記事では、格調高い和紙名刺が作れる箔押し加工について詳しく解説します。

この記事は、次のような方におすすめです。
- 他の人と差を付けられる格調高い名刺を作りたい方
- 箔押し加工の特徴を知りたい方
前回の記事では、格安で和紙名刺を作る方法をご紹介しました。今回の記事では、和紙との相性も良い箔押し加工について解説します。
目次
1.和紙との相性が抜群の箔押し加工とは?



箔押し加工とは、金箔や銀箔などの箔(箔フォイル)を、プレス機を使って熱と圧力によって紙に転写する特別な印刷加工技術です。熱を使って転写することから「ホットスタンピング」とも呼ばれます。
箔押し加工は、職人が一枚一枚丁寧に手押しで仕上げるため、一般的な印刷に比べると手間と時間がかかります。しかし、通常の印刷では表現できない光沢感や凹凸感が出せることもあり、普通の白い紙に箔押しをするだけでも一気に高級感が増します。

名刺に箔押しをすると、とても素敵な名刺になりそうですね

唯一無二の高級感を出すなら、箔押し加工はおすすめです。しかし、コストが高いなどのマイナス面もあります。ここからは、箔押し加工を採用するメリットとデメリットをご紹介します。
名刺に箔押し加工を採用するメリット
名刺に立体感を出せる
箔押し加工では箔押し部分が沈みこむため、立体的なデザインが実現します。
金箔や銀箔などメタリック感を出せる
箔には金箔、銀箔、メタリックカラーなど、光沢感のある仕上がりが可能です。また、見る角度によって柄が変化したり、発色が変わるホログラム箔も人気があります。
シンプルなデザインでもぐっと高級感が増す
ごくごくシンプルなデザインでも、箔押しを取り入れるだけで高級感のある仕上がりになります。
箔押しをしている名刺は少ないので、他社や他店と差別化できる
箔押しを採用している名刺は珍しいため、受け取った人へ強い印象を与えられます。他社や他店の名刺よりも高級感があり目立つ名刺になるため、覚えてもらいやすくなるでしょう。
名刺に箔押し加工を採用するデメリット
コストが高い
箔押し名刺の費用は、一般的な印刷に比べると高くなります。箔の種類、用紙の種類、注文枚数などによって異なりますが、100枚で12,000円~20,000円が相場です。
納品まで時間がかかる
箔押し加工は、通常の名刺印刷に比べて工程が複雑なため、発注から納品されるまでに時間がかかる傾向にあります。納品のスケジュールを考慮して依頼することが大切です。
細かい文字やイラストは潰れやすい
箔押し加工では、細部が潰れてしまうことがあります。サイズの小さな文字、線の細いフォント、複雑なイラストなどは箔押し加工には向きません。目安としては文字や線が0.2mm以上の太さが必要です。
名刺の裏側に押し跡が残ってしまう
箔押し加工では、紙に金属版をプレスして箔を圧着させるため、どうしても裏側に反転した押し跡ができてしまいます。裏面にも印刷をしたい場合は、箔押し加工はおすすめできません。
箔押し加工に対応していない印刷会社も多い
箔押し加工をするためには、専用の箔押し機が必要です。全ての印刷会社で箔押し加工に対応しているわけではないので、箔押し加工が可能な印刷会社を選ぶ必要があります。
2.箔押し印刷に似合う用紙とは?




箔押し加工は、どんな用紙でもできますか?

箔押し加工は、一般的には表面の光沢効果を狙ったデザインになるため、表面が平滑な紙の方が向いていますが、表面に凹凸のある和紙でも箔押し可能です。箔押しに向いた紙の特徴をご紹介します。
厚みがある紙
箔押し加工では基本的には紙の厚さの制限はありませんが、薄い紙では凹み感を十分に表現できない上に、圧力をかけても紙が破れてしまうこともあります。箔押しで名刺を作りたい場合は、0.25mm以上の厚みのある用紙がおすすめです。
表面が滑らかで色合いが均一な紙
箔押し加工で箔が最も美しく転写できるのは、表面が凹凸が少なく滑らかな紙です。また、模様や色むらなどが少なく、色合いも均一な用紙の方が、箔とのコントラストが効いて美しく仕上がります。

箔押し加工に向いている用紙は、上質紙、マットポスト、アートポストと言われています。しかし独特の風合いと手触りのある和紙に箔押し加工を施すと、ひと味違った仕上がりが楽しめます!
和紙との相性も◎
素朴で風合いのある手漉き和紙と、金箔や銀箔を使った箔押し加工は、素材のコントラストが楽しめる相性の良い組み合わせです。和紙と合わせることで金箔や銀箔の光沢感が際立ち、華やかながらも上品さが感じられる印刷物となります。
和紙と金箔の組み合わせは日本酒や高級和菓子などのラベルにもよく使われる手法ですが、高級感を出したい和紙名刺にもおすすめです。
3.箔押し加工の名刺がおすすめのケース




箔押し加工の名刺は、どんな職業の方におすすめでしょうか?

他の名刺と差を付けられる箔押し加工の名刺は、以下の方におすすめです。
名刺交換の機会が少ない方
箔押し加工は、通常の印刷に比べると1枚あたりの単価が高くなってしまうため、大量に名刺を必要とする方の場合、コストの負担が大きくなってしまいます。一方、名刺交換の機会はそれ程多くなく、1年か2年に1度100枚程度を注文しているという方なら、1枚あたりの単価が高くなっても大きな負担とはなりません。
名刺交換の頻度は少ないけれど、名刺をお渡しする時は凝った名刺をと考えている方には、箔押し加工がおすすめです。
高級感を演出したい方・店舗
高級呉服店、宝飾店、画廊など、高額の商品を取り扱っている店舗にも箔押し加工はおすすめです。箔押しされたショップカードは、高級感が感じられ、お目が高いお客様にも満足してもらえるでしょう。
名刺が宣伝材料な方
フリーランスや個人事業主など、他に宣伝や広告などを出しておらず、名刺がビジネスの最大のPR手段というケースにも箔押し加工の名刺がおすすめです。箔押し加工の名刺は同業者との差が付けやすく、名前を憶えてもらいやすい、信頼感を得やすいなどのメリットがあります。こだわりの名刺を用意することで、新規のビジネス獲得のチャンスも増えるでしょう。
箔押し加工のまとめ
金や銀などの箔を熱と圧力を使って紙に転写する、箔押し加工について解説しました。箔押し加工を名刺にするメリットとデメリットは以下の通りです。
箔押し加工のメリット
・名刺に立体感を出せる
・金箔や銀箔などメタリック感を出せる
・シンプルなデザインでもぐっと高級感が増す
・箔押しをしている名刺は少ないので、他社や他店と差別化できる
箔押し加工のデメリット
・コストが高い
・納品まで時間がかかる
・細かい文字やイラストは潰れやすい
・名刺の裏側に押し跡が残ってしまう
・箔押し加工に対応していない印刷会社も多い

メリットとデメリットの両方を考慮して、名刺に箔押し加工を採用するかどうかをお決めください。
和紙・和柄の和名刺の専門店「博多広告社」では、箔押し加工のご注文も承っております。お客様が希望する理想のイメージ通りの名刺を作成するために、デザイン・印刷方法・用紙などをご提案いたします。
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